遊技機メーカーとして知られるユニバーサルエンターテインメント社と、その創業者である岡田和生氏に関わる一連のトピックを追いかけております。 ​

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司法/捜査当局の動き

香港の捜査当局が岡田和生氏の身柄を一時拘束

投稿日:2018年10月24日 更新日:

渦中にある岡田和生氏は、一連の不正行為が明るみになってから1年少々経過した2018年7月末ごろ、香港で汚職を取り締まる廉政公署(ICAC)に一時身柄を拘束されていました。この拘束の理由については諸説あるようで、あまり明確でないようなところがあります。ただ、捜査当局を動かすほどのことが起きているのは間違いないと言えそうです。

逮捕? 拘束? 交錯する見解

現地の報道では、岡田和生氏が詐欺行為に関与した疑いがあることを報じるとともに、氏が身柄を拘束されるより先に、例の不正な貸付の件で貸付先になった李堅氏もICACから身柄を拘束されたと綴っています。このことが事実なのであれば、拘束の背景には、ユニバーサルエンターテインメント(UE社)の特別調査委員会から指摘されていた問題があると見られます。

【導入2】岡田和生氏に疑惑 会社に断りなく多額の送金を指示か

岡田和生氏による不正行為については、ユニバーサルエンターテインメント(UE社)と利害関係のない弁護士3名からなる特別調査 ...

一方、日本国内ではユニバーサルエンターテインメントと、いくつかのマスコミがこの身柄拘束について言及しています。共通しているのは、「逮捕」という文言を用いていること。

適時開示リリースから
当社の元取締役会長岡田和生氏(以下、「岡田氏」という。)は、複数の賄賂に関する容疑・罪状でICACに逮捕されました。
(引用元:当社元取締役会長岡田和生氏の逮捕について)

香港のこの岡田氏のファミリー企業OH(現在は解任され、岡田氏は同社から追放されている)がカジノ経営で知られる地元の上場企業前会長に1億3500万ドル(約20億円)を無利子、無担保で(迂回)融資していたが、それをICACは事実上の贈賄と判断。結果、「公文書偽造による詐欺計画罪」という罪状で7月31日、逮捕に到ったという。
(引用元:「ユニバーサルエンターテインメント」岡田和生元会長、逮捕の真相)

また、この身柄拘束が保釈に終わったことを報じるなかでは、気になる別の文言も見つかりました。岡田和生氏がICACから課せられた条件を守らなければ、国際指名手配に進展する可能性もあるというのです。

FACTA 2018年10月号から
ICACの召還に必ず応じ、月1回は香港に滞在することが求められたのだ。守られない場合は国際指名手配される恐れもあるという。
(引用元:香港魔界に沈んだカジノ王「岡田」)

岡田和生氏に対する当局の捜査は継続する、ということなのでしょう。

この件が報じられたあと、岡田和生氏周辺による反論の動きもありました。周辺は一様に、『従来の意味での「逮捕」ではないこと』を強調しています。反論を展開した代表格は、ARUZE Gaming America Inc.(アルゼゲーミングアメリカ / AGA)。岡田和生氏がオーナーを務めるカジノ・ゲーミング関連会社です。

AGAの声明から
「香港では、米国、日本、フィリピンなど他の多くの国と比較して、逮捕の概念が特異的であることに留意したい。香港では、警察が調査の初期段階で個人を逮捕して事情聴取を行うことは日常的とされている。そのため、香港における逮捕は通常、調査に先んじて行われており、逮捕された個人が有罪であると確信があるとか、その個人に対して十分な証拠があるとか、必ずしも刑罰を科されることを意味するものではない。通常、逮捕には裁判官も裁判所も関与しておらず、逮捕に踏み切ることに特に理由は必要とされていない。」と説明している。
(引用元:岡田和生氏、逮捕の経緯を説明)

GGRAsia   – Okada firm says Universal Ent out to smear own founder
GGRAsia – Okada firm says Universal Ent out to smear own founder

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カジノ・ゲーミングに関わる企業は、当局による認可のもとで営業しています。社内で何かしらの犯罪行為が発覚したような場合は、認可の取り消しにつながりかねません。そうなれば、会社は営業権を失い、立ち行かなくなるわけですから、今回の件でもAGAとしては沈静化を図りたいと見るのが自然ではないでしょうか。

当局による起訴の可能性は残る

香港における賄賂の考え方については、ICACが日本語の書面を公表しています。「汚職事件の実例」としていくつかのケースが挙げられているので、ここで取り上げた件について考えるヒントになるかもしれません。

ICACの書面から
『法律の重点の理解を深めるため、以下の4つの例を紹介します。』
(引用元:贈収賄に得はない 香港での経営活動に関する注意事項)

また、ICACが賄賂に関連した事件を捜査した過去の具体例では、サンフンカイの共同会長が2012年3月29日に逮捕、そして同年7月13日に起訴されたケースがあります。

報道から
香港の捜査機関である汚職取締公署は29日、かつて政府ナンバー2の政務官だった許仕仁容疑者と不動産開発大手、新鴻基地産(サンフンカイ・プロパティーズ)共同会長を兄弟で務める郭炳江、郭炳聯の両容疑者ら計8人を贈収賄などの疑いで逮捕した。
(引用元:新鴻基地産(サンフンカイ・プロパティーズ)共同会長、郭炳江、郭炳聯ら逮捕)

報道から
香港政府で不正を専門に取り締まる 廉政公署は13日、サンフンカイ・プロパティーズ(新鴻基地産発展)の 郭炳江(トーマス・クオック)、郭炳聯(レイモンド・クオック)両共 同会長と、かつて香港のナンバー2である政務官を務めた許仕任(ラフ ァエル・フイ)氏を贈収賄と不正行為の罪で起訴したと発表した。
(引用元:サンフンカイの共同会長2人を贈収賄などで起訴-香港廉政公署)

今回、この件がICACによって起訴に至るとすれば、そう遠い日のことではないのかもしれません。





【香港のICACまで捜査状況をたずねに行くわって方はこちら(たぶん教えてくれませんっ)】

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