登場人物と訴訟の相関図

【地域別】ユニバーサルエンターテインメント関連訴訟相関図【香港】

ユニバーサルエンターテインメントおよび岡田和生氏に関連して、香港で起きた訴訟をここにまとめました。なお、掲載した情報は、現地の報道や開示書面、別件の訴訟のなかで明かされた話などをもとにしています。 ※最終更新日:2023年6月16日

相関図のなかで大きなポイントのひとつは、かつて訴訟(ア)において、家族に対して「持ち株を自分に売却せよ」と要望していた岡田和生氏が、2019年になってから、訴訟(ク)や訴訟(け)を通じて、「息子が持っている株は自分のモノだ」と言いはじめているところでしょうか。ここには大きな矛盾があると言わざるをえません。

ユニバーサルエンターテインメントと岡田和生に関連する訴訟の相関図(香港)

※図解は2023年6月16日時点のものです。

 

訴訟(ア) 状況
オカダホールディングスに関する各種申し立て 原告が求めた仮処分はすべて棄却
訴訟自体も無期限で見合わせ中
原告 被告
岡田和生 岡田知裕、オカダホールディングスほか
概要など
経営騒動に関連して、岡田和生氏が序盤に提起した訴訟。このなかでは、(1)自分がオカダホールディングスの取締役に復帰すること (2)岡田知裕、岡田裕実、岡田幸子の3氏が持つオカダホールディングスの株式を、自分に売却する旨の命令 などを裁判所に求めていた。

 

訴訟(イ) 状況
損害賠償請求訴訟 2017年末から係争中
原告 被告
Tiger Resort Asia 岡田和生、李堅
オカダホールディングス、
Okada Fine Artほか
概要など
ユニバーサルエンターテインメントの子会社・Tiger Resort Asia(TRA)から、岡田和生氏が無断で李堅氏の会社に20億円相当の貸付をしたことなどに対して、賠償を請求するもの。被告には、岡田ファミリーの資産管理会社にあたるオカダホールディングスや、岡田和生氏の美術品管理会社・Okada Fine Artの名前も並ぶ。この訴訟を提起した当時、会社が公表したリリースはこちら
 

 




訴訟(ウ) 状況
信託契約に関連した申し立て 原告が求めた仮処分はすべて棄却
訴訟自体も無期限で見合わせ中
原告 被告
岡田裕実 岡田知裕、オカダホールディングス
概要など
岡田和生氏の娘である裕実氏が、兄の知裕氏を相手取って起こした訴訟。日本国内で兄と結んだ契約(=オカダホールディングスの株式を兄に信託するとの内容)は、無効なものであると主張した。その上で、父・和生氏がオカダホールディングスの取締役に復帰できるようにする仮処分などを求めたものの、いずれも裁判所から棄却されている。

なお、兄妹間の信託契約については結局、日本の裁判所が「有効」とし、その結果を香港の登記所も受け入れたので、おそらくこの訴訟はすでに終結済み。
 

 

 

訴訟(エ) 状況
損害賠償請求訴訟 停止中
原告 被告
岡田和生 オカダホールディングスほか
概要など
岡田和生氏が、オカダホールディングスとその取締役2名に対して損害賠償などを求めた訴訟。この訴訟は、訴状が原告から被告に送達されないままになっているため停止している。




訴訟(オ) 状況
損害賠償請求訴訟 係争中? ※続報がないため不明
原告 被告
ユニバーサルエンターテインメント アルゼゲーミング香港/香港セールス
概要など
ユニバーサルエンターテインメントは2018年5月14日に公表したリリースのなかで、アルゼゲーミンググループに特許侵害があったことを確認したとして、世界各国で損害賠償請求する旨と、刑事告発する旨を表明していた。続報がないため、現況については不明。

 

訴訟(カ) 状況
会社登記の変更を求める申し立て 棄却が確定済み
原告 被告
岡田和生 香港登記所の登記官
概要など
岡田和生氏が香港でオカダホールディングスの取締役変更を申請したものの、その申請が登記所に受理されなかったことに対する申し立て。この申し立てのなかで、岡田和生は改めて取締役の変更などを求めていた。裁判所の判断は、「棄却」で決着済み。




訴訟(キ) 状況
離婚訴訟 係争中?
原告 被告
岡田幸子 岡田和生
概要など
夫婦の離婚手続きについては、夫人の岡田幸子氏から進めたもよう。そのため、ここでは便宜上、幸子氏を原告、岡田和生氏を被告とした。

 

訴訟(ク) 状況
株式に関する申し立て 係争中? ※続報がないため不明
原告 被告
岡田和生 岡田知裕
概要など
この訴訟は、「息子が持つオカダホールディングスの株式は、岡田和生のものである」として、岡田和生氏が息子の知裕氏に対して、株式の返還を求めたもの。

この件を最初に報じた香港メディアは、たしかに「高裁一審に提訴した」としていたものの、まったく同じ趣旨の訴訟が、日本の裁判所で2019年からはじまっているので、この訴訟は管轄権などの問題から頓挫したのかもしれない。

 




訴訟(ケ) 状況
損害賠償請求訴訟 本訴前の手続き段階
原告 被告
ユニバーサルエンターテインメント、
Tiger Resort Asia
岡田和生
概要など
オカダマニラに関連した損害賠償請求訴訟との話があるものの、いまのところ詳細は不明。
 

 

 

訴訟(コ) 状況
損害賠償請求訴訟 係争中
原告 被告
現地の法律事務所 岡田和生
概要など
ユニバーサルエンターテインメントが公表したリリースによれば、岡田和生氏は現地の法律事務所に報酬を支払わなかったため、相手方から訴訟を提起されたとのこと。岡田和生氏はこの手のことを過去にも繰り返してきたので、いつものパターンと言える。




訴訟(サ) 状況
私募債に関連して提訴 原告が差止め命令を引き出す
原告 被告
ユニバーサルエンターテインメント、
Tiger Resort Asia
GLAS Trust Company LLC
概要など
ユニバーサルエンターテインメントが発行した私募債に関連した訴訟。私募債の保有者を代表するグループが「フィリピンで発生したSQAOの発令とオカダマニラの占拠事件は私募債の契約で定めたデフォルト事由にあたる」と2022年6月に通知してきたことから、「くだんの出来事はデフォルトにあたらない」と主張するユニバーサルエンターテインメントとの間でモメ事になった。
 
この訴訟でユニバーサルエンターテインメントグループが求めたのは、「私募債の契約で定めたデフォルト事由は発生していない」ことの確認。
 
私募債保有者の主張が通った場合、ユニバーサルエンターテインメントは私募債を買い戻すか、傘下にあるTiger Resort Asia社の株式などを私募債保有者に差し出さなければならない立場にあったが、香港の裁判所がまもなく私募債に関する差止め命令を下したことから、ひとまず大事には至らずに済んだ。
 

なお、被告の欄に名前を載せたGLAS Trust Company LLCは、資金の出し手に代わって担保を保有する金融機関。私募債保有者本人ではない。

 
相関図の日本版については、こちらに掲載しています。

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