遊技機メーカーとして知られるユニバーサルエンターテインメント社と、その創業者である岡田和生氏に関わる一連のトピックを追いかけております。 ​

ユニバーサルエンターテインメントの経営騒動に潜む闇

追われた創業者の足跡

【注目】岡田和生という男の現実と本質

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今回の手口は“いつか見た構図”


さて、元側近に関連して、もうひとつ気になることがあります。それは、彼がスターバックスコーヒーで岡田和生氏とやりとりした様子をまとめた、陳述書の内容です。ここには、次のような記述がありました。
​​

元側近の陳述書から

岡田会長は、特別調査委員会の調査対象になっている不正はすべて私がやったことであって、自分は知らなかったというような発言をしていました。
岡田会長は、以前から、何か問題になると、必ず部下の責任にし、その首を切ったり、訴訟を起こすというやり方をしていましたので、私は、岡田会長の態度は、今回も同じだと思いました。​​

「部下の責任」「首を切ったり」「訴訟を起こす」。いずれもおだやかな言葉ではありませんが、注目すべきは、「今回も同じだと思いました」の文言です。というのも、実際に類似した事例が連想できるからです。たとえば、李堅氏への送金と同じように、特別調査委員会が調査対象にした次の2件についても、岡田和生氏はこんな弁明をしていました。

【会社に断りなく巨額の小切手を振り出した件】

2017年9月14日の記者会見から

(ユニバーサル社の役員から)封筒に入った小切手を預かって、別の者に渡しただけだ。私は金額も、期日も知らない。それなのに私が振り出したことになっている。

私が代表になっている香港子会社のことなので、私が署名するのが当たり前だ。私は一つ一つの小切手について詳しく知らない。役員に言われて一度にサインしたなかの一つだろうが、私は問題になっている小切手がどれかということを、まったく理解していない。

引用元:パチスロ大手が「創業者の2億円不正流用」香港で被害届

この件の経緯を詳しく知るならこちらを


【自身の会社で土地を買うにあたりUE社の子会社に担保提供させた件】

2017年9月14日の記者会見から

まったくあり得ない話だ。韓国に私の同族会社の子会社を作ったこと自体、私は一切関与していない。当時のユニバーサルの孫会社の役員が偽造した印鑑で設立したものだ。

引用元:パチスロ創業者会長を“追放”した2人の中心人物とは)

この件の経緯を詳しく知るならこちらを



いずれも、自身は「知らない」「関与していない」とする一方、関係者を挙げて、彼らに問題があったと水を向けています。これは、元側近が陳述書で指摘した構図そのものと言えるでしょう。偽造した印鑑で会社が設立されたと知っていたのなら、その時点でアクションを起こさないのも奇妙です。

これだけではありません。まだ岡田和生氏がユニバーサルエンターテインメントの会長職にあったころには、合計4000万米ドルの不透明な支出が俎上にのぼったこともあります。この件では、支出そのものが事件化するようなことにはならなかったものの、支出に関わった何名かの従業員は一時、会社から民事、刑事両面で責任追及を受ける立場になりました。これは、2012年ごろからはじまった動きです。会社サイドはこのとき、責任追及の理由として「上層部に許可なく送金を実施した」ことを挙げていましたが、この送金が実行されたのは2009年12月~2010年5月というタイミングであり、当時、取締役会長として会社の実質的なトップを務めていたのはほかならぬ、岡田和生氏でした。しかも、この支出に関わっていたのは、氏が熱心に取り組んでいた海外事業です。このあたりについては、最近になってFACTAが内幕を報じています。

FACTA 2019年1月号から

12年以降、ウィン紛争に関連して4千万ドルの不透明な送金問題が持ち上がる中、岡田氏率いるUEは次々と民事裁判を起こすなどフィリピン・カジノ計画に従事した元社員らに対する攻撃を強めた。そんな中、16年4月頃、UEは元社員らに対する複数国における刑事手続の委任契約を荒井氏側と結ぶ。その成功報酬に関する取り決めは異様だ。元社員が捜査機関に身柄拘束された場合は1人当たり3千万円、

<<中略>>

そんな具合だ。
それに先立つ14年4月にもUEは荒井氏側との間で同様の業務委託契約を結んでいた。ウィン社関係者や4千万ドル送金の手続きをした元幹部に関し、東京地検が告訴・告発を受理した場合、1件1千万円を成功報酬として支払うというものだ。

引用元:カジノ王・岡田が「肉弾突撃」

元従業員の責任追及において、身柄拘束などの成果が出たら、代理人の荒井裕樹弁護士に成功報酬を支払う――。じつに大胆な契約ではありますが、この当時、ユニバーサルエンターテインメントの会長職にあった岡田和生氏が主導してこの契約を結んだとすれば、これもまた元側近の陳述と辻つまが合います。​「何か問題になると」「部下の責任にし」「訴訟を起こす」、この指摘通りです。

これらは古い話であるぶん、いま得られる情報は限られます。ただ、会社サイドから責任追及を受けていた元従業員が起こした民事訴訟において、裁判所が次のような判断を下したことははっきりしています。

2017年8月2日の判決から

​​1000万ドルの送金について裁判長は、当時ユニバーサルの会長だった岡田和生氏の指示によるものだったと認定した。

引用元:ユニバーサルに300万円の支払い命令 東京地裁、元社員の損害賠償請求で

「1000万ドルの送金は、岡田和生氏の指示によるもの」。じつに興味深い判断だとは思いませんか?

相次いだトラブル――火の元は誰か

こうして見ていくと、奇妙な共通点が浮かび上がることも見逃せません。ユニバーサルエンターテインメントで何か問題が起きたとき、それは決まって岡田和生氏と関わりがあるのです。事実、氏が関わることのなくなった同社の国内事業(遊技機の開発製造販売)に目を向けると、特段の問題が生じた気配はありませんし、生じる気配もありません。諸所のトラブルは誰が火元になって起きてきたのか、その点を暗示するかのようです。



20年近く前の岡田和生語録に興味のある方はこちらを

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