2023年3月30日に開催されたユニバーサルエンターテインメントの株主総会は、次のような内容でした。
国内外の事業などに関する説明
ユニバーサルエンターテインメントグループの中核事業・オカダマニラについては、2022年12月期に「過去最高の業績を達成した」との報告がありました。
国内遊技機事業
- パチスロ機においては、2022年から新基準6.5号機とスマートパチスロが導入された
- 6.5号機ならびにスマートパチスロは、導入以降パチンコホールの期待に応える稼働を見せており、新台入れ替えの軸はパチンコ機からパチスロ機へと移行しつつある
- 当社は2022年にパチスロ7機種、パチンコ4機種を投入
- その結果、2022年12月期の総販売台数はおよそ15万台になった
- パチスロについては販売台数でトップシェアの実績
- 2023年12月期は、市場から高評価を得ている「沖ドキGOLD」を増産するとともに、「P真バジリスク~甲賀忍法帖~豪塊W319ver.」や「Pバベル5000」などをすでに投入している
- また、2023年2月から販売を開始した新基準6.5号機「アナザーゴッドハーデス-解き放たれし槍撃ver.-」が4月には市場に出る予定
フィリピンのリゾート施設・オカダマニラ
- フィリピンの経済はパンデミックによる不況から飛躍的な回復を果たし、2022年のGDP成長率は7.6%を記録した
- 観光業界では、2022年4月1日から外国人観光客を全面的に受け入れている
- フィリピン観光省は、世界旅行ツーリズム協議会が発行する「Safe Travels Stamp」を取得
- これは、フィリピンが旅行者に対して安心・安全な旅を提供できる国だという証になる
- オカダマニラでは、マーケティング施策やプロモーションを継続的に実施する一方、経費の抑制に努めた
- その結果、これまでで最高の業績を達成している
- 新しく完成し、運営を開始したエリアはタワーヴィラ、スカイヴィラ、チェアマンズラウンジなど
- 第二四半期からはフィリピン国内在住者向けのオンラインゲーム事業がスタート
- また、オカダマニラはグローバルサミットや美人コンテストなどの大規模なイベント会場に選ばれたほか、「ASEAN Excellence Achievers Awards 2022」などから数々の栄誉ある賞も受賞した
- クリスマスシーズンは過去最大の盛り上がり
- クリスマスツリーの点灯式には4万人以上のお客様が集まった
- 大晦日には、グランドボールルーム、ザ・ファウンテン、Cove Manila、ザ・ガーデンという4つの会場で異なるカウントダウンイベントを開催
- 従業員にとっても感慨深い1年の締めくくりになった
- これからもお客様の思い出に残る体験を提供するために取り組んでいく
岡田和生氏との紛争
民事訴訟
- 岡田和生氏に対して日本国内で提起した訴訟は決着済みだが、香港や韓国の訴訟はいまだ係属中
香港の民事訴訟については、こちらのページからいくつかの記事をご覧いただけます。
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岡田和生が盗み取った1億3500万香港ドルの行方
遊技機メーカーとして知られるユニバーサルエンターテインメント社と、その創業者である岡田和生氏に関わる一連のトピックを追いかけております。
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韓国の民事訴訟については、過去にふたつの記事で取り上げています。
ユニバーサルエンターテインメントは、韓国でも岡田和生氏に訴訟を提起していたようです。これで会社側が氏の問題行為を追及するのは、6カ国目。これまで岡田和生氏は、自分自身の不正や疑惑の類を一切認めていませ ... 韓国において、ユニバーサルエンターテインメントグループから岡田和生氏に対して提起していた訴訟で、一審判決が下っていたことを確認しました。 訴訟の概要 訴訟提起の日付 管轄の裁判所 2019年7月31日 ...
訴訟の舞台は韓国にまで拡大 岡田和生氏がさらに賠償の請求を受ける
【情報メモ】韓国の訴訟に進展 一審判決が下る
刑事責任の追及
- 香港、韓国、フィリピンで捜査当局に対して刑事告訴ないし刑事告発をしている
- 当社グループは今後も捜査当局に必要な協力をするとともに、岡田和生氏に毅然とした対応をとっていく
オカダマニラをめぐる問題
- フィリピンの最高裁判所は2022年4月27日付けで、オカダマニラを運営するTiger Resort Leisure and Entertainment社(=TRLEI)に対して、「岡田和生氏が会社の取締役、株主、会長から解任される前の原状を回復せよ」との命令(=いわゆるSQAO)を出した
- これについて当社グループは異議を申し立て
- この件は現地で現在も再審議中
- なお、上記の命令が出たあとの5月31日には、岡田和生氏から指示を受けたグループがオカダマニラに侵入し、施設を占拠する事態になったものの、当社グループは9月2日にオカダマニラを奪還した
フィリピンの最高最高裁判所からSQAOという命令が出たのち、オカダマニラの占拠事件につながっていく一連の流れについては、下記の記事で詳しくまとめています。
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【情報メモ】「オカダマニラ占拠」の経緯と変遷
いつもと同じように営業を続けていたリゾート施設の中枢に、徒党を組んだ集団が突如乗り込み、施設一帯を一気に占拠した――。まるで事情を知らない人が聞けば、漫画やドラマのワンシーンを思い浮かべそうな話ですが ...
統合型リゾート事業のナスダック上場
- 当社は統合型リゾート事業をグループの中核事業と位置づけ、同事業の上場準備を進めてきた
- 上場に関連して、米国ナスダック市場に上場する特別買収目的会社(=SPAC)・26capitalと当社グループの間で進めてきた合併の手続きは、2022年9月2日までオカダマニラが不法占拠されていたことにより遅れ
上場に関するこれまでの経緯については、「オカダマニラ上場」と題して下記のページで取り上げています。
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オカダマニラ上場
遊技機メーカーとして知られるユニバーサルエンターテインメント社と、その創業者である岡田和生氏に関わる一連のトピックを追いかけております。
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- 26Capitalと当社グループで協議した結果、合併契約の期限を2023年9月30日まで延長することで合意したものの、2023年2月2日になってから26Capitalは本合併の速やかな実行を求めて当社グループに訴訟を提起した
- 当社としては、訴訟の内容を精査した上で適切に対処していく
- 公表すべき事項が生じた場合は、速やかにお知らせする
岡田美術館
- 2022年は「花鳥風月 名画で見る日本の四季展」を春夏編、秋冬編に分けて開催するなどした
- 岡田美術館は2023年10月で開館10周年を迎える
- 2023年に催す展覧会は、これまでとくに人気の高かった画家4人に焦点を当てた特別展
- 昨年12月25日から第一部「若冲と一村 時を越えてつながる」を開催中
- 第二部では浮世絵界のスター・喜多川歌麿と葛飾北斎を取り上げる予定