遊技機メーカーとして知られるユニバーサルエンターテインメント社と、その創業者である岡田和生氏に関わる一連のトピックを追いかけております。 ​

ユニバーサルエンターテインメントの経営騒動に潜む闇

別の事件とのつながり

ある事件の被告人と、岡田和生氏をつなぐ人脈

投稿日:2018年10月24日 更新日:

ユニバーサルエンターテインメント(UE社)の特別調査委員会が指摘した問題に登場する李堅氏と、岡田和生氏。両者の関係は、2014年11月にオカダホールディングス(OHL)から李堅氏宛に1億3500万香港ドルを送金するよりもっと前の、2013年初頭には始まっていたと見られています。当時は、SJI社で李堅氏主導のもと繰り返されていた架空取引が、終盤をむかえつつあるころでした。ふたりの足跡をたどっていくと、おかしな人脈が浮き彫りになります。

はじまりはSJI香港への貸付

李堅氏と岡田和生氏。両者がだいぶ前から関係を持っていたことを裏付ける資料があります。SJIが2015年12月29日に公表した「社内調査委員会報告書」です。

この報告書は、SJIで発覚した架空取引について調査したもの。なかでは主に、この架空取引に関係すると疑われた「E取引」なるものを取り上げており、ここに関連する「香港所在のS社」として、オカダホールディングスが登場しています。

報告書によれば、オカダホールディングスは2013年2月28日に、SJIの子会社であるSJI香港との間で、オカダホールディングスからSJI香港に対して18億円を貸し付ける契約を結んでいました。そして送金された18億円のうち、8億円が即日SJI香港から同社の取引先だったキング・テック社に貸し付けられて、さらにそこから一部は李堅氏の個人口座に送金されたことも記されています。
オカダホールディングスからSJI香港へ貸し付け
なお、このときSJI香港の董事長(=会社のトップ)は李堅氏が務めていました。岡田和生氏と李堅氏を仲立ちしたのは、当時ユニバーサルエンターテインメントの代理人を務めていた弁護士だったという話もあります。

(ZAITEN 2018年2月号より)

「佐戸康高」を交えた合意

オカダホールディングスからSJI香港に貸し付けた18億円の返済期限は、契約から6ヶ月後でした。しかし、SJI香港からの返済は当初から滞ります。そして結局、返済期限も守られないまま終わりました。ただ、オカダホールディングスはこうした状況に対して、別のアプローチで資金の回収に動いたようです。このあたりの話は、ZAITEN 2018年2月号や、FACTA 2018年10月号が報じています。

注目していただきたいのは、新たに関わることになった相手方です。

ZAITEN 2018年2月号から

14年10月16日、オカダHDは2通の合意書を交わす。当時、元本回収は1割も進んでいなかった。1通目はSJI香港および「ダイマジン・グローバル」(以下、ダイマジン社)なる香港法人との三者間で交わした「債権譲渡に関する合意書」、2通目はダイマジン社と二者で交わした「代物弁済に関する合意書」である。
(引用元:ユニバーサルエンタ「創業者追放に新事実」)

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ここに出てくるダイマジン社の代表を務め、「ザ・ニュー・ストラテジック・インベストメンツ・プライベートリミテッド」なるシンガポール法人を通じてダイマジン社の全株を保有していたのは、佐戸康高氏。のちの2017年10月17日に、ストリーム社の株を巡る相場操縦事件で逮捕、そのあとまもなく起訴されることになった人物です。

歴史をさかのぼって氏の過去にいくつかふれていくと、古いところでは、2009年にジャパン・デジタル・コンテンツ信託社が上場廃止をむかえつつあるころ、同社の株式に関わる大量保有報告書の提出者として登場したことが確認できます。

株主プロ 【 大量保有報告書 提出者 | 佐戸康高 保有銘柄検証 】
株主プロ 【 大量保有報告書 提出者 | 佐戸康高 保有銘柄検証 】

上場企業、約3,900社の株主を検証

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そこから時間を進めた2011年にはリミックスポイント社や安愚楽牧場の役員として、2012~2013年にはエルシーエーホールディングスの大株主として名前が出てきます。安愚楽牧場の件では、外部から経営コンサルタントとして参画していたようです。

議事録から

常務執行役員の佐戸康高(サドヤスタカ)でございます。私は三ヶ尻社長の補佐役という形で行動しております。
(引用元:安愚楽牧場債権者説明会 質疑応答議事録)

裁判情報から

佐戸康高 =安愚楽牧場のコンサルティング会社であったエコ・コンストラクション株式会社の元取締役で、元安愚楽牧場の常務執行役員
(引用元:全国安愚楽牧場被害対策弁護団/三ケ尻・大石・増渕に対する損害賠償請求訴訟/裁判情報)

※安愚楽牧場の問題についてはこちらに詳しくあります。

エル・シー・エーHLD/現物出資過大評価で課徴金3億5千万円 破綻? | JC-NET(ジェイシーネット)
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このほか、ダイマジン社とオカダホールディングスが2通の合意を交わした2014年10月以降も、たびたび各所に登場。2015年にはSOLホールディングスの新株予約権引受先として名前が挙がっています。

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氏の詳細について追うことは当サイトの主旨と異なってくるため、引用先などに譲るとしますが、ほとんどの件で共通しているのは、行き詰まった会社があると手を差し伸べるように現れていること、です。といっても、先に挙げた会社それぞれの顛末を追っていけば、氏がまっとうな再建請負人というわけでないことは判断できるのではないでしょうか。さらに、「佐戸康高」の名をたどっていくと、そこから芋づる式に、さまざまな人物たちの名前が出てきたりもします。

のみ込まれた恐れ

相手の経歴をふまえれば、あまりほめられた取引ではないとはいえ、当初実行した18億円の貸し付けとふたつの合意は、あくまで岡田和生氏個人と、氏のプライベートな法人であるオカダホールディングスの責任で交わされたものです。ここで一連の取引が終わるのなら、私的な交友関係にすぎない、と評価することもできます……が、そうはなりませんでした。この件で2014年10月16日に合意書を交わしてまもなく、先の18億円の貸し付けが未回収のまま、2014年11月24日にオカダホールディングスから李堅氏に1億3500万香港ドルを新たに貸し付け、そののちユニバーサルエンターテインメントの関係会社であるTiger Resort Asia Limited(TRA)を巻き込んでいくのですから。

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ユニバーサルエンターテインメントの経営権を巡る騒動がはじまってから1年半ほど経った現在、同社の経営に支障は出ていません。しかし、もしも岡田和生氏が会社のトップを務め続けていたら――。おかしな人脈との関係が続き、やがておかしな取引を通じて同社の資産が絡め取られていった可能性がないとは決して言い切れないでしょう。

【佐戸、サド、さど……北陸行くなら佐渡島っ(無理があります)】

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