この日、岡田和生氏は、李堅氏から岡田和生氏宛てにメールで送られてきた「出資契約書」なるものを、側近Xに転送している。岡田和生氏と側近XのメールアドレスはいずれもGmailドメイン。側近Xによると、岡田和生氏は業務連絡についても会社のメールアドレスを使わずに、このGmailアドレスかSMS(=ショートメッセージサービス)、あるいは電話を使っていたという。
転送元のメールは2014年11月20日付け。
李堅氏からのメール本文李堅です。いつも大変お世話になっています。
出資契約書を作成してみました。ご査収下さい。
宜しくお願い申し上げます。
P.S)なお、振込口座は下記の通りです。
The Honkong and Shanghai Banking
GOLDLUCK TECH LTD名義出資契約書は、
OHLおよび出資引受経営者は、乙の経営する称号GOLDLUCK TECH LTDに対する出資に関して、以下のとおり出資契約を締結したとの書き出しではじまって、
ジャンケットビジネスに必要な資金を甲が出資することにより、収益向上並びに甲のカジノビジネス等の活動を総合的に推進させることを目的とすると続いていく。
事業内容として、
1
フィリピン並びにマカオにおけるカジノビジネスの為の顧客、人材資源の確保2
ハイローラー並びに中国系旅行会社ツアー客の確保3
中国政府カジノ政策の情報収集と調査との記載もある。
ただ、「出資契約書」という名目なのに、出資者が相手方の株式を取得できる旨などにはふれられていない。また、なぜか「出資引受経営者」――つまりオカダホールディングスからの出資を引き受ける立場の人間が「李堅」ではなく、「左建中」(=当時SJIの連結子会社だったSinoCom Software Group Ltd.の代表者)になっている。