渦中のユニバーサルエンターテインメント

【情報メモ】幻に終わった「オカダマニラ上場」に残る障壁

「オカダマニラ擁する統合型リゾート事業の上場」が破談になると決まったあとの進展は、これまでのところ限定的です。この件にいつ最終的な決着がつくのか、はっきり見通せない状況が続いています。

上場スキームに関連した契約の当事者にあたる、ユニバーサルエンターテインメントグループと26 Capital社の双方は、2023年11月9日に和解し、互いに矛をおさめることで合意しました。ところが、この上場スキームに深く関与していたZama Capital社(の代表=Alexander Eiseman氏)が単独で和解に反対し、妨害をはじめたのです。

妨害の大まかな経緯

次のタイムラインをご覧いただくとわかるように、Zama Capitalによる妨害は多岐にわたります。これらにより、ユニバーサルエンターテインメントグループと26 Capitalの間でまとまった和解は事実上、機能不全の状態にあります。

Zama Capitalによる妨害

2024
Rimu CapitalとJason Aderの間で続いていた訴訟に、Zama Capitalが介入を試みる
  • 該当する訴訟は、リンク先の訴訟(D)
  • Zama Capitalはこのなかで訴状を提出し、和解契約の執行差し止めなどを求めた
26 Capitalとユニバーサルエンターテインメントグループの間で続いていた訴訟に、Zama Capitalが参加
  • 該当する訴訟は、リンク先の訴訟(A)および(B)
  • Zama Capitalは、26 Capitalが株主総会を招集しないまま、和解を決めたことに異議を唱え、和解契約の破棄や損害賠償を求めた
Zama Capitalがニューヨークの裁判所で新たに訴訟を提起
  • Zama Capitalの狙いは、26 Capitalのスポンサーにあたる26 Capital Holdingsと、Rimu Capitalの間で合意した「紛争解決」の無効化
  • 26 Capitalがユニバーサルエンターテインメントグループと結んだ和解契約は、26 Capital HoldingsとRimu Capitalの間で、「Jason Ader氏に和解の権限を与える」と合意したことからまとまったものであるため、もしここでZama Capitalの訴えが通ると、和解は瓦解することになる
Zama Capitalがデラウェアの裁判所で新たに訴訟を提起
  • 訴訟は26 Capitalを相手取ったもの
  • Zama Capitalは、自身が26 Capitalの株主だと主張し、同社に対して帳簿記録の閲覧および謄写などを求めた

この記事をまとめるに
あたって参考にした資料

  • デラウェア州の裁判所が公表した各種書面
  • ニューヨーク州の裁判所が公表した各種書面


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