遊技機メーカーとして知られるユニバーサルエンターテインメント社と、その創業者である岡田和生氏に関わる一連のトピックを追いかけております。 ​

ユニバーサルエンターテインメントの経営騒動に潜む闇

司法/捜査当局の動き

損害賠償請求訴訟に判決下る 東京地裁は岡田和生氏に支払命令

岡田和生氏と、ユニバーサルエンターテイメント。両者が日本の法廷で火花を散らしたその第一ラウンドは、会社サイドの勝利という結果になりました。

損害賠償請求訴訟はユニバーサル社に軍配

このたび裁判所が判決を下したのは、2017年11月に、ユニバーサルエンターテインメントから岡田和生氏に対して提起していた損害賠償請求訴訟について、です。

損害賠償請求訴訟の概要
訴訟提起の日付 管轄の裁判所
2017年11月27日 東京地方裁判所
原告 被告
ユニバーサルエンターテインメント 岡田和生
訴訟の内容
原告・ユニバーサルエンターテインメントは、社内調査で発覚した不正行為3件の原因が、いずれも岡田和生氏にあるとして、損害(※不正の調査にかかった費用)を賠償するよう求めている。この訴訟を提起した当時に、会社が公表したリリースはこちら

判決が出たのは2020年2月13日。当日には、法廷で裁判官から次のような内容が言い渡されました。

(1)被告は原告に対して、2129万3712円を支払え
(2)訴訟費用は被告の負担とする




会社サイドの勝訴という結果自体は、訴訟の経過を把握していた立場からすれば、驚くようなものではありません。判決に先立って当サイトが提供していた下記の記事をご覧になっていた方も、おおむね見通すことのできた話だったのではないでしょうか。

疑惑は黒か白か――岡田和生氏が抱える訴訟のいま

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裁判官は岡田和生氏の法律違反を指摘

着目すべきは、判決そのものよりも、判決に添えて裁判官が述べた説明のほうです。このなかで裁判官は、被告の岡田和生氏を指して、

「問題となっている行為(3件)をすべきではなかった」
「(会社と)事前協議手続きをするべきだった」

と批判し、さらにその文脈で、岡田和生氏に取締役としての善管注意義務違反や忠実義務違反があったと認定したのです。

これは重要なポイントです。なぜなら、「善管注意義務」は民法、「忠実義務」は会社法で明文化されている義務のことであり、裁判官の説明を言い換えれば、岡田和生氏が取締役としての義務を果たしていなかった、法律違反を犯していた、と述べたことになるわけですから。

【善管注意義務について】

民法の第六百四十四条から

受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。

引用元:民法 - e-Gov法令検索

※「善良なる管理者としての注意義務」を負うから、「善管注意義務」と言う
※ここでいう「委任」する立場にあるのが会社、「受任者」にあたるのは会社の取締役

【忠実義務について】

会社法の第三百五十五条から

取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。

引用元:会社法 - e-Gov法令検索

日本の検察が今回の判決を「岡田和生氏による背任行為」と見なせば、どうなるかは言わずもがなです。

岡田和生氏が抱える「刑事事件化」というリスク

フィリピンの当局が岡田和生氏に対して逮捕状を出してからすでに半年以上経つというのに、当の本人はこれまでのところ、どこ吹く ...

「このたびの判決は、あくまで一審にすぎない」という意見もあるでしょう。しかし、そうやすやすと無視できる話でもないというのが実情ではないでしょうか? 今回のケースと同じように、民事訴訟で一審の判決が出た別の事例について、著名な弁護士はこんなコメントを出していました。

2019年12月の報道から

あとは検察がどう判断するかだ。

引用元:伊藤さん刑事不起訴も再捜査「再起」も/紀藤弁護士

判決がもたらす「ドミノ効果」

また、今回の判決が、関連の訴訟などに波及していくようなことも考えられます。たとえば次のふたつの訴訟は、今回の判決と直結するものであるだけに、こちらでも岡田和生氏にとって不利な結論が出るのは避けられないでしょう。

訴訟(う) 状況
株主代表訴訟 係争中
原告 被告
個人株主X 岡田和生、富士本淳ほか
概要など
岡田和生氏が主導したと見られる、各種の不正行為に関連して提起された。原告は、過去にもユニバーサルエンターテインメントの株主として株主代表訴訟を起こしている。

※日本国内で起きた訴訟をまとめて知るなら、こちらへ




訴訟(イ) 状況
損害賠償請求訴訟 係争中
原告 被告
Tiger Resort Asia 岡田和生、李堅
オカダホールディングス、
Okada Fine Artほか
概要など
ユニバーサルエンターテインメントの子会社・Tiger Resort Asia(TRA)から、岡田和生氏が無断で李堅氏の会社に20億円相当の貸付をしたことなどに対して、賠償を請求するもの。この訴訟では、会社が被った損害そのもの(=日本円にして約20億円)を賠償するよう求めている。被告には、岡田ファミリーの資産管理会社にあたるオカダホールディングスや、岡田和生氏の美術品管理会社・Okada Fine Artの名前も並ぶ。この訴訟を提起した当時、会社が公表したリリースはこちら

※香港で起きた訴訟をまとめて知るなら、こちらへ




足元の状況をたとえるなら、「ドミノ倒しがはじまった」と言えるかもしれません。

さて、ドミノの終わりには、どんな結末が待っているでしょう?


白木 ドミノ 100枚入り


(こっちはトミノ)


※2020年3月2日追記

岡田和生氏サイドから、控訴の手続きがあったことを確認しました。今後は、東京高等裁判所でコトが進められていくことになります。

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