オカダホールディングスをめぐる信託契約『有効』の判決 ​

オカダホールディングスの実権を取り戻すべく、ひいてはユニバーサルエンターテインメントの経営陣に復帰すべく、岡田和生氏はここまであらゆる手を尽くしてきたわけですが、コトは思うように進まないようです。このたび新たに東京地裁で、氏の望まないであろう司法判断が出てきました。

長男が妹と結んだ信託契約は『有効』

​当該訴訟は、岡田和生氏の長男である知裕氏が、妹の裕実氏と結んだ信託契約の有効性を確認すべく、彼女を相手取って提起していたものです。知裕氏は、この信託契約を妹と結んだことでオカダホールディングスの議決権54%を確保し、父親から実権を取り上げることにつなげていました。その意味で、この信託契約はすべてを支える、いわば屋台骨のような存在だったと言えます。

​訴訟の判決が出たのは2019年1月25日。当日、裁判官が法廷で口にした言葉は、次の通りです。

「株式管理処分信託契約が有効に存在することを確認する」
「訴訟費用は被告の負担とする」

この日、理由の説明まではなかったため、どういった考えから今回の判決に至ったのか、そこはまだ定かではありません。ただ、この件を追ってきた立場から個人的な意見を申し上げれば、今回の判決は当然の結果、というのが正直なところです。当サイトが提供していた下記の記事をご覧になっていた方も、おそらくは同じ感想をお持ちなのではないかと思います。

あるメディアはこの訴訟について、「ユニバーサル電撃解任の岡田前会長、反撃の狼煙…」などと称した記事を出していたのですが、完全なミスリードであったというのが実情です。このあたりに関して、当サイトから申し上げることがあるとすれば、ひとつ。「原告サイドと被告サイド、双方の言葉をしっかり読み解けば、兄が不誠実な形で妹と信託契約を結んだ事実は見られない」ということです。

岡田和生氏にとっては歯がゆい状況が続く

さて、今回、信託契約の有効性が司法の場で認められたといっても、これでオカダホールディングスをめぐる議決権争いが決着するというわけではありません。法律上、即時抗告することが認められているためです。被告サイドにいる岡田和生氏の心情を考えれば、おそらく係争は続くものと見られます。

今回の判決によって何かしらの動きがあるとすれば、香港になるでしょうか。香港では、岡田和生氏があの手この手でオカダホールディングスの取締役に返り咲くことを画策したのに対して、司法当局はこの信託契約を取り上げつつ、「日本の司法判断を待ちたい」との意向を示していました。

このたびの東京地裁の判決を受けて、オカダホールディングスの実権が知裕氏にあることを、香港も追認する可能性はありそうです。

他方、岡田和生氏の立場から状況を見ると、旗色が悪いのは明白です。香港では、娘の裕実氏が自分とともにあると主張して、オカダホールディングスの実権も自分にあると再三司法の場で訴えてきたものの、氏の思うような結果には結びつきませんでした。さらにフィリピンでは、2018年12月に起訴状、年明けまもなくに逮捕状が出たばかりです。当時、氏がフィリピン国内に滞在していなかったため身柄の拘束こそまぬがれているものの、フィリピンに足を踏み入れればまもなく逮捕されることになるでしょう。

2019年1月29日現在で、氏の置かれた状況を整理すると、こうなります。

なお、FACTA 2019年1月号によると、香港での捜査については、そう遠くないうちに期限を迎えるようです。

『香港での捜査は現地法令により期限が3月一杯とされる。』

(引用元:カジノ王・岡田が「肉弾突撃」)

※2019/2/13追記
被告サイドから控訴の手続きがあったことを確認しました。


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